外科旳治療を要する「小児急性腹症」の手術

摘要

小児急性腹症は急速な進行を呈し，重篤な病態 に至る場合が少なくない。そのため，適切で速や かな初期対応を必要とする。外科的治療を要する小児急性腹症の約半数は急 性虫垂炎であり，腸重積症とィレウスを加えるとおよそ9割を占める。小児急性腹症の診察時に はこれら頻度の高い疾患を念頭においた鑑別が必 要となる。本稿ではinterval appendectomyと試験腹腔鏡 を中心に当施設で行つている小児急性腹症に対す る外科的アプローチを紹介する。乳幼児期に発症 のピークを迎える腸重積症に関しては省略する。