近年,WBAN(Wireless Body Area Network)に必要不可欠な無線通信技術として,人体通信が注目を集めている.人体通信における信号伝送は,人体に接触した電極を介して行われるため,従来の無線通信機器とは異なった機器設計手法が求められる.本研究では,スマートウォッチの利用を想定した腕部における人体通信に関して,電磁界解析および被験者とファントムを用いた実験により検討した.手首と手のひらに配置される送受信機間の伝送効率について解析,測定したところ,解析値とファントムによる測定値はよく一致した.一方で,ファントムと実人体では,本研究の条件下で5~8dB程度の差が生じることが明らかになった.
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