上流型排出権取引制度と世界枠組

摘要

上流型とは、燃焼等によってGHGを排出する化石燃料等またはGHGそのもの（化石燃料等）を輸入または国内出荷する者に、排出量に応じた排出権の保有義務を課し、通関、蔵出しの際に義務の順守をモニタリングするものだ。 通関、蔵出しでのモニタリングは簡便で、古代から多くの国がここを徴税ポイントに選んできたように、行政システムの未整備な途上国でも実施は容易だ。 化石燃料等は必ず上流を経由するので、一国の排出量のほぼ100％をカバーできるという大きな利点もある。