DFT-Precoded OFDMAにおける周波数領域等化器を用いたときの64APSKの平均ブロック誤り率特性

摘要

本稿では，Discrete Fourier transform (DFT)-Preceded Orthogonal Frequency Division Multiple Access (OFDMA)における周波数領域等化（FDE: Frequency Domain Equalizer）を用いたときの64APSK (Amplitude and Phase Shift Keying)の平均ブロック誤り率（BLER: Block Error Rate）特性を評価する．64APSKはSquare 64QAMに比較して振幅成分の変動を小さくできるため，ピーク電力対平均電力比（PAPR: Peak-to-Average Power Ratio）を低く抑えられる．本稿では，64APSKおよびSquare 64QAMにおける電力増幅器の送信バックオフに直接対応するPAPRの規範であるCubic metric（CM）を考慮した場合の実質的な受信Signal-to-Noise power Ratio（SNR）に対する平均BLER特性を評価する．計算機シミュレーション結果より，符号化ビットを振幅成分と位相成分に独立にマッピングする64APSKの空間信号配置は，内側のリングのユークリッド距離が最大の空間配置に比較して目標平均BLERを満たすためのCMを考慮した所要平均受信SNRを低減できることを示す．また，（16，16，16，16）64APSKは，Square 64QAMに比較して平均BLERが10~(-2)-10~(-3)の領域のCMを考慮した所要平均受信SNRを約0.3dB低減できることを示す．