OFDMを用いるEvolved UTRA下りリンクにおける階層型および非階層型同期チャネル構成のセルサーチ時間特性の比較評価

摘要

本稿では，OFDM無線アクセスを用いるEvolved UTRA下りリンクにおいて，階層型同期チャネル（SCH：Synchronization Channel）構成と非階層型SCH構成の初期セルサーチおよび周辺セルサーチ時間特性の比較評価を行う．階層型SCH構成では．セル共通のPrimary SCH（P－SCH）を用いて受信信号とP-SCHレプリカとの相互相関検出による高精度なSCHタング検出ができる．一方，非階層型SCHでは，セル固有のSCHを用いて．OFDMシンボル区間の繰り返し波形を利用した自己相関検出によりSCHタイミングを検出する．計算機シミュレーションにより，受信SINR（Signal-to-Interfbrence plus Noise power Ratio）が非常に低くなる．通信中周辺セルサーチにおいて（ハンドオーバ先セルかちの基準信号の平均受信電力は接続セルよりも3dB低い条件）．階層型SCH構成を用いた場合の．90％のセル検出確率を実現するセルサーチ時間は130 msec以下になり，非階層型SCHを用いる場合に比較してセルサーチ時間を半分以下に低減できることを示す.