公共建築工事積算における市場単価方式（追加工種）の本施行について

摘要

近年，わが国の厳しい財政状況を背景として，積算を取り巻く情勢が著しく変化しており，労働者の高齢化，建設技術の進展，施工条件，施工形態等の変化に対応した合理的な積算が求められている。 市場単価方式は、このような状況下において施工実態を的確に反映した適正な積算を進めていく上で機動性のある積算方式といえる。 ただ市場単価方式の移行については当該工程の市場性など諸要件が前提となるため，すべての工程に適用するのは困難な面がある。 これまで汎用性，市場性の高い工程について検討及び試行を行い，妥当性を確認し，順次移行工種の拡大を図ってきた。市場単価方式を導入して7年経過し，市場単価方式も普及及び定着してきている。今年度も新たな工程について検討を進め，適正な工事費積算に資するよう努めていきたい。