接地と地絡保護

摘要

接地とは電気設備，電子設備，通信設備を構成する機器，装置を大地としての地球に電気的に接続して各機器，装置の接続された部分の電位を大地と同等にしようとするものである。 接地の目的には保安用と機能用がある。 電気設備の保安用接地には電路を大地と設置する系統接地，電路の中性点を接地するときは中性点接地と，電気機器や設備の外箱を接地する機器接地の3種がある。 図-1 に系統接地，機器接地，地絡事故の概念を示す。 機器接地の施工に関しては電気設備の技術基準の解釈（解釈と略す）第29条にて規定されている。 電気機器の絶縁が何らかの原因で低下したとき，内部の充電部から外部の露出非充電金属部分に漏電し対地電位上昇が発生し人が触れると感電のおそれがある。 このような部分をあらかじめ大地と機器接地しておくことにより漏電等の地絡事故時に非充電金属部分の過大な対地電圧発生を抑制する。