電子制御避雷針による風力発電機の雷保護

摘要

1996年秋、図1に示す、新潟県上越市南西約15KM、名立州河口東岸の標高釣300mの丘陵上に出力400Kwの風力発電機2基が建設された。 この地方固有の冬季季節風のた鋸こ日本では有数の風力発電好適地であり、将来のクリーンエネルギ一確保のため、重要視されている地域である。 ところが、発電開始直後、97年1月に数回の落雷被害を受け、海岸側の1号機ブレードが根元で折損落下し、同時に制御用コンピュータも破損したために、操業を停止せざるを得なくなってしまった。 発電機メ一カに依頼してブレードの修理を行ったが、事故の再発防止対策としてはブレード先端に直径約20mの金属円板を取付け、ブレード内部の導線を用い、風車の車軸と発電機鉄塔を介して雷電流を放電させる事のみであった。 この対策では数万アンペア以上の雷電流が、破損し易いプラスチック製プレ一ドや車軸を支える大型ペアリング、発電機制御用センサ、電子機番等に流れ込む事が予想された。 そこで、図2に示すような独金港雷塔を建設し、保護範囲の広い避雷針を設置して発電機に対する落雷を防止する対許が計画され、97年秋に完成した。