(Ru, Pd)シード上に形成したCo基合金垂直磁化薄膜の一軸磁気異方性

摘要

高い熱安定性と飽和記録を両立させた高密度な垂直媒体の実現には，反磁界を決定する飽和磁化M{sub}sと，一軸磁気異方性エネルギーの大きさK{sub}uならびに対称性（一軸磁気異方性の2次項K{sub}(u2)と一次項K{sub}(u1)の比．K{sub}u＝(K{sub}(u1)+K{sub}(u2))）を適切に制御する必要がある．しかし，CoPtCr-SiO{sub}2垂直媒体の磁気特性を担うCoPtCr合金の組成調整だけでは，れらの物性値の調整には限りがある．一方，CoPt(Cr)垂直磁化膜のK{sub}uは，シード材料や膜厚などにより，その絶対値および対称性が大きく変化するが，その原因は明確にはなっていない．今回は，Co-M-Pt垂直磁化膜（M：実験方法に示す全13種類の添加元素）のK{sub}uおよびM{sub}sの組成依存性を検討し，M元素の違いに依る磁気特性の変化を検討した．