大規模情報制御ソフトウェアにおけるプログラムスライシングを応用したマイグレーション手法の一考察

摘要

大規模情報制御ソフトウェアは，長年の運用に伴う改修によりデータアクセスの処理が複雑化しており，改修しやすい構造へのマイグレーションが困難となっている．本研究では，情報制御ソフトウェアが設備系を監視して，計画系との差異を検出し，設備系への出力を決定するプロセスに着目し，不明瞭となったロジックとデータアクセスの境界を決定し，プログラムスライシングによりデータアクセスを抽出することで，データアクセスの複雑性を回避できると考えた．本論文では，データアクセスの抽出と意味づけによるマイグレーション手法を提案し，本手法の適用結果についての考察を報告する．