ナシコン型電極材料A_3V_2（PO_4）_3（A＝Li,Na）を対称電極に用いた二次電池の安全性向上への試み

摘要

本研究では、有機系溶媒に代わる電解質としてイオン液体、或いは固体電解質を用いたLiイオン電池の充放電挙動を確認した。また、ポストLiイオン電池として注目されているNaイオン電池材料についても検討した。その結果、イオン液体1-ethyl-3-methylimidazolium tetranuoroborate （EMIBF_4）を用いたLi_3V_2（PO_4）_3/Li_3V_2（PO_4）_3とNa_3V_2（PO_4）_3/Na_3V_2（PO_4）_3の対称電極電池で、それぞれ25℃、80℃での充放電挙動を確認した。また固体電解質Li_(1.5)Al_(0.5)Ge_(1.5)（PO_4）_3（LAGP）を用いたLi系全固体電池では25℃、80℃でそれぞれ40mAh/g、95mAh/gの放電容量を、Na_3Zr_2（SiO_4）_2（PO_4）（NZSP）を用いたNa系全固体電池では25℃、80℃でそれぞれ35mAh/g、80mAh/gの放電容量を確認した。また、Li系全固体電池では正負極充填比を調整することにより25℃で70mAh/gの安定した可逆容量を確認した。