コンデンサ付電気接点を組合わせた無放電リレーの開閉機構の解析

摘要

電気接点間のアーク放電現象を抑える方法として電気接点間への並列コンデンサの挿入が知られている。しかし、交流信号の遮断や絶縁に問題があり、さらに充電されたコンデンサから、接点閉成時に接点へ突入電流が生じるなどの問題点がある。 我々は2個の接点と1個のコンデンサを組合わせて、コンデンサを通電電気接点の開離時のみ動作させ、放電を抑圧する時分割電気接点を提案した。本報では、時分割動作を実現するための、電磁リレーの開閉機構について述べる。 まず、2個の電磁アクチュエータの一方へコンデンサを接続し、時間遅れを発生させる方法を用いた時分割開閉機構と、その放電抑圧特性を述べる。 次に、時間制御をもっと単純に行うため、1個のアクチュエータで実現できる機械的構造についての検討結果を述べる。 3個の片持ち梁を従属配置した構造について、有限要素法解析ソフトANSYSにより接触動作を数値解析した。