安定した波長制御性を有するバーニア型広帯域波長可変半導体レーザ

摘要

バーニア型の発振モード選択機構を有する，広帯域波長可変半導体レーザの波長制御安定化について検討した．波長制御性と高出力化を両立させた実用的なデバイス特性を実現させるために，フロントDBRにsampled gratingを用い，リアDBRにsuper structure gratingを持つレーザが有望であることを明らかにし，試作デバイスの特性評価を行った．DBR反射スペクトルの平坦化を図ることで，30nm以上の波長可変範囲で，簡便な方法で安定な波長制御が可能であることを実証した．また，全波長範囲に亘る光出力の変動を抑圧することにも有効であった．さらに半導体光増幅器を集積化したデバイスで，メトロ系に適用可能な実用的な特性を満足する見通しが得られたことを報告する．