大学移転と腐食防食技術

摘要

まず，筆者が所属する九州大学の移転について紹介させていただきたい。 九州大学は2005年10月1日に福岡市来区から西区元同地区に伊都キャンパスをオープンした。 伊都キャンパスは，福岡市西区と前原市および糸島郡志摩町にまたがる東西約3km，南北約2km，275haの広大な敷地を有するキャンパスとなる。博多湾の西軌糸島半島のほぼ中央に位置しており，福岡の中心，天神から約15k恥　 公共交通機関で約40分の距離にある．大都市の近郊という利便性を持ちながら，玄界灘に望む豊かな自然の残された静謡な環境にあり，古くからこの地域で，人々の往来が盛んであったことを示す遺跡が数多く存在する歴史ある地域でもある．ここに人口約16,000人，延べ床面積約0．5km2の施設が計画された．第一陣として工学部の一部が移転し，年次進行で残りの学部も次々と移転してくることになっている。 産学官の連携のもとで，九州大学の知的資源の活用と産業界の需要とを結びつけ，伊都キャンパスを核とした日本とアジアの知的交流拠点としての学術研究都市づくりがスタートした．開校2年目の2006年には全体の1/5にあたる0．1km~2が，完成する予定である。 （九大HPより一部引用）。 このキャンパスには種々特長があるが，そのひとつに，校舎が多くの学科を収容できる高層ビルとなったことがある。このため同一フロアに多くの学科が隣接し，横のつながりが緊密となり情報交換が非常に容易なものとなった。 また，まだ移転していない学科，学部とは空間的距離が広がったため，それぞれの連絡のため，必要に迫られ逆に，ネット会議やメール会議などのネットワーク利用度が増加して，デジタル情報交換量が飛躍的に増大した。 新キャンパスの詳細についてはhttp：//www．kyushu-u.ac.jpewcampas/index.htmlを参照されたい．