ボイラーの余寿命診断法の実践

摘要

ボイラーの重大事故である低水位事故，炉内爆発などは，近年，保守技術および計装設備の進歩により，希少な事例となってきた。 ボイラー寿命が30～50年と伸び，また，定検（性能検査）も条件により2年に延長されるなど制度の改正が進んでいる。 このように，ボイラーは安定して使用できるようになってきたが，これを支援するものとしてボイラーの余寿命診断法を活用することが挙げられる。ここでは，高温となるメタル温度を推算することによるボイラーの余寿命診断法を述べる。 現在まで，長年使用経過したボイラーの状態または思いがけず異常運転を発生したボイラーへの影響を分析することにもなり，次期定検時の打ち手を決めたりすることができる。 当然ながら，メーカの助言や実際の分析作業も必要となる。