工作機械：切削加工技術編－MQL加工の現状と求められるMQL加工用切削油

摘要

このような背景により、切削油を全く使わないドライ加工、ならびに1時間当たりに数mLから数十mLという極微量の潤滑油を噴霧して加工を行う、いわゆるMQL (Minimal Quantity Lubrication)方式によるこアドライ加工が脚光を浴びている。 特に、MQL加工では仕上げ精度などの加工性能を維持した上で油剤の使用量を大幅に減少できることから、1990年代前半よりドイッ、日本を中心に盛んに研究開発が行われている。 本稿では、MQL加工用切削油に必要な安定性などの油剤の二次的な性能や加工性能について筆者らが得たデータを中心に解説するとともに、MQL加工の適用状況を紹介する。