希土磁石合金の先端技術初の中国移転

摘要

昭和電工は，2004年初めから，中国でネオジム系希土磁石合金の生産を開始する計画を明らかにした（既報）。希土類合金の中国生産としては，三徳がニッケル·水素電池用の希土合金生産を行っているが，磁石用合金では日本企業として初めてということになりそうだ。 昭和電工では，将来の需要増に対応した，主原料の希土材料確保が，極めて重要なポイントであると語っているが，中国側にとっては，中国内の希土磁石の品質向上を図るために，大きく貢献することにもなると考えられる。 昭和電工の国における希土磁石合金生産計画は，今年12月に合会社「包頭昭和稀土高科新材料有限公司」を設立し蒙古自治区匂頭稀土高新技術産業開発区に工場を建（2003年12月完成）し，年産1，000t規模でNdFeB石合金を生産するというものである。 この当初の年産1，000tの設備は，日本（秩父二丈から移設するが，これはストリップキャスト法である同法による磁石合金は先端品質とされ，現在の中国の磁石生産レベルでは使いこなせをいといわれる。 そのため中国で生産した磁石合金は5全量を日本へ引き取り，昭和電工が日本および欧米の磁石メーカー向けに販売することになっている。