輸出税還付廃止も中国市況に影響なし

摘要

関係筋が得た情報によれば、中国の国内鋼材市況が各地とも平静で各種鋼郷こ対する輸出税還付の廃止にも関わらず下落せず、ホットコイルなどは先週に続きむしろ上昇の気配という。中国政府は4月11日に15日から輸出税の還付を廃止ないしは率の引下げを実施すると発表した。 還付の廃止や還付率に引き下げが行われると各種鋼材の輸出が減少、その分国内に還流する恐れがあることから国内市況が軟化するのではないか、とみられていた。 しかし、市場はすでに輸出税還付の引下げを予想し価格に織り込んでいたものとみられ、15日からの実行を前に動揺することはなく各品種とも12日現在、横ばいだったという。 今週、鞍山鋼鉄や本渓鋼鉄などが5月積み国内向け価格を打ち出したが、鞍山が深絞り用ホットのエキストラを僅かに引き上げただけで両社とも4月の据え置きとしている。 これらの価格も政府の行動を予想したうえで価格設定を行ったとみられ、ここでも動揺することなく様子見をする姿勢を示している。