過熱水蒸気を利用したイネいもち病およびばか苗病の種子消毒効果(第2報）

摘要

現在，農薬を用いない水稲種子消毒法として，所定温 度の湯に種子を浸潰し，その熱で殺菌する温湯浸法（1) が全国的に普及している.本法は化学合成農薬の使用が 制限される特別栽培等で基幹技術となっている力《，一部 の生産現場からはコスト面の改善が求められている.特 に，温湯浸法後に種子を長期保存する場合，種子の発芽 率を維持するには再度の乾燥を要するが，この工程がコスト増の一因となっている（2).