レーザ焼結技術を用いたアディティブ·マニュファクチャリングの実情

摘要

三次元形状を誰でもが簡単につくれる機械ということで3Dプリンタが脚光を浴びて久しいが、個人レベルでの浸透に加え、産業界においても新たなものづくりのツールとして真剣に検討が進んでいるようである。しかしながら軍事、航空宇宙、発電プラント、医療、コンシューマ雑貨などの領域で3Dプリンタが広く活用されている欧米に比べ、日本ではまだまだその活用事例は少ないと言わざるを得ない。一方、セミナーやウェブページなどで紹介される欧米の活用事例についても、実際に製品として使われているのか単に試験的につくられたプロトタイプなのか判断に苦しむことも事実である。本稿ではレーザ焼結技術を用いた金属の3Dプリンティングを中心に、現在、それらが実際にどのようなものづくりに利用されているのか、今後どのような部品製造に活用されようとしているのか、またそのために解決しなければならない課題等について考察する。