企業と混相流：第五十二回－混相流解析を活用したCO_2ヒートポンプ給湯機用熱交換器開発

摘要

近年、地球温暖化が原因と考えられる異常気象が頻発するなど地球環境問題への対応が切迫しており、持続成長する社会づくりとして、CO_2排出量削減を中心とした地球環境保護の取り組みが世界的に加速している。しかしながら、家庭部門においては、消費エネルギー増加の一途を辿っており、CO_2排出量と消費電力を大幅削減した省エネ家電機器が社会から強く望まれている。パナソニックでは、国内の家庭内消費エネルギーの約3割を占める給湯分野の省エネ技術開発として、自然冷媒であるCO_2を用いたヒートポンプ給湯機（以下、「HPWH」と略す）の高効率化に取り組んでいる。以下、HPWHのキーデバイスである水冷媒熱交換器の開発事例を紹介する。