制御弁式据置鉛蓄電池（フロントターミナル形）MFTシリーズの開発

摘要

近年、制御弁式鉛蓄電池［VRLA (Valve RegulatedLead Acid Battery)以下蓄電池と略す］の用途は多様化しており、特に通信機器用途では、欧州を中心に、通信機器のラック化が進行している。 このラックの幅寸法は、19インチあるいは23インチに標準化されて－おり、日本国内においても、この傾向が進行しはじめている。 当然のことながら市場では、標準化されたラックへの収納や据え付けが可能な蓄電池の要求が大きくなっている。 また、ラック化することにより、据付け作業や保守点検作業（電圧測定等）が容易に行えるように、電池前面部に端子を配置したいわゆるフロントターミナル形蓄電池が求められてきた。 当社は、この要求に応えるため、19インチおよび23インチラックの1段に4個横並びで収納が可能で、据え付けや保守点検が容易に行える電池構造とし、さらに従来の中容量MSE（JIS規格相当品）2V形電池から6セル入りの12V形電池とすることで、電池間の接続板や接続ボルト等の接続部品を大幅に低減させた蓄電池MFTシリーズを開発した。 本紙では、この蓄電池の構造上の特徴と放電特性や寿命特性について報告する。