持続的な水産資源利用のために 水産情報の質的向上を國る

摘要

水産資源は、水の中にあって「見えない」資源 であり、時に国境をも越えて勝手に「移動する」 資源ですから、その適正利用や管理には、陸上の 農業、林業資源とは異なった難しさがあります。 また、漁業に従事する人々は、行政サービスが行 き届かない地方村落部に居住していることが多い ため、彼らの生計活動にそもそも十分な政治的、 社会的開心が払われていないケースも散見されま す。資源の状況や水産業の実態がよく分からない といって、資源に過度な負担をかける漁業活動を 放置したり、「サバ読み」に頼った不適切な資源 管理などを行っていると、漁業従事者の生活が立 ち行かなくなつたり、近い将来魚が食卓から消え てしまう恐れさえあります。