各種園芸作物病害の診断と生態，および防除に関する研究

摘要

著者は長年にわたり東京都農業試験場他において共同研究者とともに園芸作物病害の診断とその防除技術開発を担ってきた．東京都の農業は生産規膜は小さいものの，江戸川や練馬などの区部，多摩地域，伊豆諸島，遠く1，000 kmを隔てた小笠原諸島まで広範圍にわたり営まれている．気候的にも中山間の比較的冷涼な地域から亜熱帶地域まで多様であり，各地域で特徴のある品目が栽培されている．都内や多摩地域では半数以上が市場な通さない直接販売を行ており，マイナー－クロップも非常に多い．また，首都東京という立地条件を活かし，日本各地や海外からも最新の種苗か積極的に導入されている．その結果，栽培される品目数は全国でもトップクラスにあり，必然的に末記録の病害も次々と発生をみている．