ミカンキイロアザミゥマとネギアザミゥマの走光性とゥンシユウミカン 加温施設栽培における紫外線誘引トラップによる ァザミゥマ防除の可能性

摘要

ゥンシユウミカン加温施設栽培の害虫であるネギアザミ ゥマとミカンキイロアザミゥマに対して走光性を利用した 防除法を開発するため，以下の試験を行った.ネギアザミ ゥマの複眼分光感度，ミカンキイロアザミゥマとネギアザ ミゥマそれぞれの走光性作用スペクトル，気温と誘引個体 数との開係を調査した.ネギアザミゥマの複眼分光感度は360nmと520nmの2波長でピークを示す二峰型の曲線 であった.ミカンキイロアザミゥマとネギアザミゥマは波 長350nm付近で強tゝ正の走光性を示した.気温の低下に 伴い光源への正の走光性は弱まり，気温20°C程度では光 源への誘引個体数は激減した.ゥンシユウミカン果実果皮にЗООпт以下の波長を含む光線を照射したところ，果実 果皮が黒変する果皮障害が生じた一方，ァザミゥマに強い 走光性を惹起させた350nmを中心波長とする光源の照射 では果皮障害は生じなかった.このことから，トラップの 光源波長は350nm付近が適切であると考えられた.ゥン シユウミカン加温栽培施設で紫外線誘引トラップのァザミ ゥマ類の被害軽減効果について検討した.2006年，トラッ プ設置区と殺虫剤を散布した非設置区との比較では，両区 で果実被害度，被害果率が同等であった.2007年，トラッ プ設置区とァザミゥマ類無防除の非設置区の比較では，卜 ラップ設置区で果実被害度，被害果率が低Iゝ傾向がみられ た.以上よりゥンシユウミカン施設加温栽培のァザミゥマ 類の防除に紫外線誘引トラップが有効である可能性があ り，トラップ光源の波長は350nm付近が適切であること が明らかとなった.