ミニシンポジゥム記録水産技術者の業務と技術者倫理: 3.地域特産品化へ向けた「魚沼美雪ます (ニジマス全雌異質三倍体)」の安全、安心

摘要

水産業の取り巻く現状は魚価の低迷，消費量の減少な ど厳しい状況にあり，とくに養殖業は飼料の高騰により 生産経費が増大し経営は深刻な状態に落ち込んでいる。 同様に新潟県のニジマス養殖業も深刻な状態であって，さらに生産量の減少傾向も大きく 2003年の生産量が 699 tであったものが2006年には3661と半減し，現在 も低迷状況にある。そこでニジマス養殖業経営の安定向 上を図るために商品開発及び販売戦略を立ち上げる必要 に迫られた。そのため三倍体魚の不妊性を利用して大型 魚を作出し，商品化を試みた。 2.販売戦略二ジァメ （ニジマス male Xァメマスfemaleの三倍体魚を称す） の生産システムを確立したものの新潟県はニジマス異質 三倍体魚生産の後発地域にあるので，認知度を短期間に 高めるために地産地消を中心に地域特産品化させること が得策と考えた。そこで水産業界からの発信でなくコシ 匕カリ，きのこで販売戦略実績を有する南魚沼地域振興 局農林振興部に働きかけ，販売戦略のための推進会議を2006年度に立ち上げた。