新開発の測定器によるエチゼンクラゲNemopilema nomuraiの傘径組成の測定

摘要

エチゼソクラゲNemqpilema nomumi Kishinouye，1922は，樹海，黄海，東シナ海沿岸に産するとされ2002年以降，2004年を除いて毎年日本沿岸に来遊し，定置網や旋網に甚大な被害を及ぼしている。 水産庁と水産総合研究センターは，都道府県，大学，漁業関係者とともに，早期来遊予測，洋上馬区除技術やクラゲの有効利用技術の開発など，様々な対策，研究開発を行って来た。 エチゼソクラゲは傘の直径50cm以上，重さ数十kgにも達するものが多く，船上に引き上げて傘径の測定を行うには，大変な労力と時間を要する。 定置網では漁獲物の鮮度を落とさないために，混入したクラゲを迅速に網外に排出することが求められるため，必要数の標本を取り上げるのに十分な時間がない。 このため，水産庁関連磯関による大型クラゲ出現状況8）の基礎となっている各地の定置網からの報告では，クラゲの大きさが実　 測されるケースは少なく，ほとんどが目視によって報告されているのが現状である。