ヨーロッパ比較生理生化学会大会および　　アメリカ生理学会主催比較生理学大会

摘要

標記の二つの大会に出席する機会がありましたので，本稿ではこれら対照的な大会を比較してみましょう。 ESCPB2006は9月17～20日にべルギーのアントワープ大学のグローネソボーガーキャンバスで行われました。 比較生理生化学は1950年代のヨーロッパに起源をもつ研究分野であり，今どうなっているのかに興味がありました。 第24回の年大会とのことでしたが，参加者は100人に達せず，予想外に寂しいものでした。 知り合いのKenneth B.Storey博士（カールトン太カナダ）とHans O.P6rtner博士（アルフレッドワグナー極地海洋研究所，ドイツ）に伺ったところ，ヨーロッパの比較生理生化学者は皆年を取り，研究者の大半が金属曝露や有椀物汚染などのストレスバイオロジーやトキシコロジーに移っているとのことでした。 確かにほとんどの発表がこれらの分野でした。 会場はつで，3日間で基調講演が3件，シンポジウムが6件あり，39題の口頭発表がありました。 会場の外のオープンスペースがポスター会場で，50題がエントリーされていましたが，貼ってないボードも目立ちました。