第28回世界牛病学会の概要と第30回世界牛病学会 (2018年）日本招致決定の報告

摘要

世界牛病学会（WAB ： World Association for Buiatricsノ力4主 催する第28回世界牛病学会 (WBC ： World Buiatrics Congress) if, 7月27日カゝら 31日までの5日間，オーストラ リァ北部の観光地として日本人に も人気の高いケアンズで開催された.オーストラリアでの世界牛病学会は，1998年のシ ドニ一での学会に続いて2回目であつたが，今回は，い つもに比べて参加者が少なく，内容も低調であった.そ の理由は，地理的に欧米から遠いことと，学会の目玉と もいえる基調講演に第一線の研究者が招聘されておら ず.魅力あるプログラムが用意されていなかったこと， さらに，参加登録料が，事前の早期割引でも約13万円 と，極端に高かったことなどによるものと思われる.そ れでも，地元オーストラリアの牛獣医師会（Australian Cattle Veterinarians)の懸命な努力で，どうにか5日 間の学術プログラムと歓迎レセプション及び晩餐会など の行事を終え，1960年から積み重ねられてきた世界牛 病学会の歴史に新たな1ページが加えられた.また，今 回の学会では，4年後の2018年に開催の第30回世界牛 病学会の開催都市の選考が行われ.4つの候補都市の中 から，札幌が選ばれた.そこで，ここでは，ケアンズで の世界牛病学会の概要とともに，2018年世界牛病学会 札幌招致決定の経過について報告することとしたい.