苗場山におけるブナ光合成特性の季節変化

摘要

新潟県苗場山系には日本海側を代表するブナ（Fagus crenata）天然林が標高550mから1600mまで存在する。 静岡大学造林学研究室では、異なる標高に生育するブナの光合成の季節変化を2000年から2003年まで測定してきた。 この4年間の軌定についてまとめて考察したい。 光合成の激定は、苗場山系の標高1500mと550mのブナの個葉を対象に切り枝で行った。 開葉期から落葉期まで季節を通して測定した。 4年間を通して光合成、蒸散速度の測定はミニキュペットシステム（CMS－400，Walz GmbH．，Germany）とバイパス水分除去装置（CNF－400，Walz GmbH．，Germany）を用いて現地で行った。 光源はハロゲンランプを用い、光照射装置（FL－400，Walz GmbH．，Germany）で制御した。 チェンバー内CO_2濃度はCO_2，N_2ガスミキシング装置（GMA－2，Walz GmbH.，Germany）を用いて制御した。