ニッ石ダムの軟岩基礎および被圧地下水に係る検討

摘要

建設中のニッ石ダム（進捗率約70％，中心速水ゾーン型ロックフィルダム，境高70．5m，堤頂長439m，堤体積223万m~3）は宮城県の北西部，山形県と県境をなす奥羽脊梁山脈東棟に位置している。 基礎岩盤は，新第三期中新世の火山噴出物，いわゆる「グリーンタフ」と称される凝灰岩や泥岩を主体とする魚取沼層を基盤とし，これに貴人した被庄地下水を持つ高透水性流紋岩（Ry）が比較的浅い基盤内に分布している【図－1「境体一洪水吐地質断面図」】。この裏うな基礎岩盤上に築造するニッ石ダムの設計上の特徴および施工に伴って発生した検討事項について報告する。