転作拡大，米価下落に補てん集中転作に技術奨励金を交付

摘要

農林水産省は昨年11月，新たな米政策を発表した。 今年の米生産調整目標面積を現行から17万6000ha拡大して96万3000haとし，この対策費として2年間で総額6，101億円の財源措置を講じる。 また，生産者と政府が拠出して新たな「基金」を造成して，市場価格が過去3年間の自主流通米の平均価格を下回った場合，その差額の8割を補てんすることや，麦、大豆、飼料作物に集中化した転作に対する技術奨励金の交付などを行う。 これにより，昨年10月末で370万tに達した国産米在庫を10，11年の2年間で200万tに縮減する。 また，政府は10年産米政府買い入れ米価を9年産より1．5％引き下げ60kg当たり1万5805円とすることも決めるなど，米対策は食糧法下で新たな展開を見せることとなった。 新たな米政策の概要は次のとおり。