周年生産をめざすイチゴの最先端技術國 透根性の不織布育苗、栽培容器を用いた 極少量培地耕下でのイチゴの根系形成

摘要

前号で紹介された透根性不織布を利用する極少量培地.高密植栽培(「久留米ェコらくシステム」として特許出願)は、大幅な導入コストの低減、省力化と同時に10a当たり超の収量を可能にする、これまでにない高設栽培技術である。根域制限栽培という形式はこれまでの高設栽培と同様であるが、従来形式に比べて栽培槽がはるかに小さくてよく、株当たり培土量は1ぶ以下と非常に少ないのが特徴である。そのため、本技術の特性を活かすためには地床での土耕栽培とは異なる肥培管理の考え方が必要である。そこで、本技術導入、活用の一助とするため、極少量培地栽培における根域制限という栽培環境がどのよ、つなものであるのか、また、このよ、つな環境下でイチゴの地上部、根がどのような生育反応を示すのかとい、つ点について、育苗容器や栽培槽に透根性を有する不織布シートを使用した事例でご紹介したい。