ハイブッシュブルーベリ一と ラビッ卜イブルー—ミ光合成特性と光.温度環境について

摘要

ブルーベリ—は、近年、果実に含まれる機能性物質へ の関心ゃガ一デニング果樹としての人気の高まりなどに より消費者にとって身近な果樹になりつつある。また、産地化を図る地域も全国的に広がっており、施設に よる周年栽培を目指す動きもみられている。関東では、 近くの畑がブル一ベリ一園に、ということがここ数年増 えているように感じられる。 ブルーベリ一の.品種には、ァメリ力北部の野生種(Viccinium corymbosum L.)を中心として育種された ハイブッシュブルーベリ一と、アメリカ南部の野生種 (V. ashei Reade)から育成されたラビットアイブルー ベリ一とがある。前者は比較的冷涼な地域に適応してお り、低温要求量が大きく耐寒性も高いが、後者は耐暑性、 耐乾性に優れるとされている。関東では両品種のが 可能である力、ハイブッシュ種はラビットアイ種より樹 勢が弱く新梢生長が少ない。樹勢の維持には光合成能力 が重要であると考えられ、光合成能力を高く維持する栽 培法が確立されれば樹勢の維持につながる可能性がある。 そのためにはそれぞれの樹種ゃ品種の光合成特性を明ら かにする必要があるが、ハイブッシュ種とラビットアイ 種とを同じ環境で比較した報告はこれまでほとんど見ら れなかった。そこで、亀有ら（文献）は、両品種の光合 成特性に対する温度環境および光環境（0-2，000// mol. m~(-2). s~(-1))の影響について調査しているので紹 介してみたい。具体的には、温度や光環境を制御で きるファイトトロン内で栽培したハイブッシュ種の 'Weymouth'とラビットアイ種の'Tifblue'の光合成 #1生を検討している。