サツマィモの生産と品種[第14回]品種編（7) 「ジョイホワイ卜」

摘要

「ジョイホワイト」は線虫抵抗性で高でん粉.多収の「九州76号」を母、同じく線虫抵抗性で極高でん粉の「九州89号」を父とする交配組合せから選抜し、1994年に農林登録した焼酎用品種である(図1).いもは紡錘形で皮色.肉色ともに白で外観は良い(写真1)が、いもの肥大性はやや劣る。そのため焼酎用の主力品種「コガネセンガシ」より1-2割ほど低収で、収量を上げるには在圃期間を長めにとる必要がある(表1)。しかし、「コガネセンガン」よりでん粉歩留りが2-3%高く、黒斑病抵抗性.貯蔵性ともに優れ、サッマイモネコブセンチユウ抵抗性は「強」、ミナミネグサレセンチュゥ抵抗性は「やや強」を示す。低糖でマルトースを生成するアミラーゼを欠損しているため、蒸しいもの甘みが少なく食用には適さない従来、焼酎原料には高でん粉.多収でアルコール収得量の高いコガネセンガン」や「シロユタカ」などのでん粉用品種が多く用いられていた。