「フアイター」

摘要

手軽に調理ができ、食卓の彩りとして見映えが良く栄養価も高いブロッコリーは国内消費が好調であるため、安定した供給が求められている。そのような状況のなか、適応性の幅広さが品種を選定するうえで、より重要な形質となってきている。従来の早生型品種は、年内どり（一般地、暖地）では品種の能力が発揮されるものの、年明けの収穫では花菅に紫色（アントシアン）が強く着色して品質が低下したり、低温肥大性が不足することによって、十分な収穫量をあげることが難しい。一方で、アントシアンレス品種は、一般的に低温期の収穫に向く品種が多く、年末から年明けどりには適するが、年内の早い作型では花菅形状の乱れや蕾粒の不揃いなどで、良品の歩留まりが低下する場合がある。