西南暖地の中山間地球における夏秋どりイチゴの生産安定接術

摘要

西南暖地における中山間地域では、夏期冷涼な気候を活かした地域特産物の一品目として、夏秋どりイチゴが注目され、その導入の検討がなされてきた。 夏秋どりイチゴは、ケーキなど業務用を中心に需要があり、国内生産拡大への期待が高まっている。 本県では、昭和六十三年に試験的に夏秋どりイチゴを導入し、平成四年には、「サマーベリー」を用いて一〇戸の農家が三〇aで本格的な栽培を開始した。 平成七年には約一ha規模までに産地が拡大し栽培されるようになった。 しかし、栽培地の標高が二五〇～四〇〇mの準高冷地に点在しているため、梅雨明けの盛夏期が高温となり、八～九月の収量品賓が低下する。 また、盛夏期の高温により花芽分化が抑制されることから九～十一月の収量も低下し生産が不安定となっている。