滞在型市民農園利用者の意識と行動および地域活性化への寄与の可能性－笠間クラインガルテンを事例に－

摘要

滞在型市民農園（一般にクラインガルテンとも呼ばれる）は「契約した区画内に，農園のほか，休憩、宿泊等に使用する小屋を併設したヨーロッパ型の市民農園」と定義されており，日帰り型の市民農園とは特徴を異にする。 我が国では1990年以降，地域活性化策として滞在型市民農園を設置する地域が見られるようになった。 市民農園全般については，青木による市民農園整備の現状と課題の把握，三宅らによる利用者の評価の把握や市民農園を契機とした村づくりのプロセス等が見られる。 滞在型市民農園に関しては，長谷山の利用者と関係地元住民との「共生」による相互の意識変化を把握したもの等が挙げられる。しかし，滞在型市民農園利用者の特徴の把握や，その利用実態に着目しての地域活性化効果に関する検討は見られない。