日高管内における過去3年間の馬鼻肺炎流産、生後直死発生牧場の疫学的考察と隔離飼養の重要性

摘要

馬鼻肺炎ウイルス（以下EHV）による流産、生後直死（以下流産）は、管内で毎年10～20例程度発生し、流産のみならずまん延防止のための15日間の移動自粛は、同居馬の移動、交配中止等の措置により生産牧場にとって大きな経済的損失となる。 そのため、本病の発生予防のための妊娠馬の適正な飼養管理や胎齢にあわせた馬鼻肺炎不括化ワクチン接種指導を行ってきた。今回、「生産地疾病等調査研究」で得られた過去3年間の発生牧場の血清学的調査成績と現地での防疫対応時に行った聞き取り調査結果から今後の発生予防対策に有用と思われる知見を得た。