新品種「菌興118号」の特性

摘要

日本きのこセンター菌蕈研究所が開発した低中温性の新品種「菌興118号」が、平成22年6月お日に品種登録簿に登録されました(登録番号第1363 1号)。平成17年以降の登録なので、育成者権の存続期間はお年です。この品種は、昭和62年に植菌した交雑集団の中から選抜され、その後の試験栽培によって、その優秀性が確認されたため、平成18年6月に育成を完了したものです。「菌興118号」は、晚秋から翌春にかけてきのこを発生し、とりわけ、晚秋から初冬の浸水によつて安定発生するため、試作地では冬出し生用品種として高く評価されています。以下、菌蕈研究所の実験圃場(鳥取市、標高約100、マツとコナラの混交林、)における特性調査試験によつて今日までに把握した本品種の特性を簡単に紹介します。なお、本調査試験は、コナラ原木に駒種菌あるいは形成種菌を植菌(いずれも"孔本)し、形成種菌の場合は植菌年の晚秋、駒種菌の場合は2夏経過後の晚秋(10月下旬-11月中旬)にほだ起こしを行つた以外は発生操作等を一切行わない放任栽培であつたことをおことわりしておきます。