繁殖障害牛に対するGnRH、A製剤およびFSH製剤の効果試験

摘要

牛の卵胞のう艦58頭および排卵障害57頭に，GnRH、A製剤S，Cの2剤，FSH製剤ANの1剤を投与量，投与方法を変えて投与し，その治療効果を投与後10日目における直腸検査および血清P備により判定した。卵胞のう腫に対して有効とされたのはS（スポルネン）13／15頭（86．7％），C（コンセラール）15／18頭（83．3％）およびAN（アントリン）で20／25頭（80.0％）であった。 投与量，投与方法においてANで一定の傾向が認められた。 排卵障害に対して有効とされたのはS16／16頭（100．0％），C12／15頭（92．3％）であった。 なお卵胞のう腫，排卵障害とも追跡調査として，投与後25日以内の発情と受胎の有無を調べた。 その結果両者とも投与後10日目の有効性の高さに反して25日以内の発情と受胎率は低い傾向となったが，受胎率が最も高かったのはどちらもS100μg投与群であった。