都市型農業の特色を活かした果樹の地産地消 －神奈川県藤沢市の直売戦略－

摘要

藤沢市は、東京から五〇km圏内で、神奈川県の南部に位置する。 幹線道路として国道一号、国道一三四号線、鉄道では1R東海線、小田急江ノ島線、横浜市営地下鉄、相鉄線など交通が発達し、人口は三九万人で県内で五番目である。 南部の海岸沿いは、江ノ島をはじめとする湘南海岸があり、多くの観光客が訪れるほか、高級住宅地域ともなっている。 　 当市の果樹は、昭和二四年に北部の長後地域でナシ、ブドウの栽培が始まり、現在、ナシ一九ha、ブドウ九ha、カキ一一haに達し、小規模ながら都市農業の重要な作目になっている。 水稲や野菜などが、都市化にょり栽培面積が減少するなか、果樹については、一〇年前とほぼ同じ面積を維持している。