長野盆地、ァップルライン周辺にみる観光農園経営の諸相

摘要

長野県長野市では果樹栽培が積極的に行われており、二〇〇五年農林業センサスによると、販売農家の経営耕地面積の四六％(二〇〇九ha)を樹園地が占めている。なかでも、市町村別リンゴ栽培面積は一三〇三haと県内最大の規模を有している(図1)。県内他地域においてもリンゴ栽培は盛んであるものの、栽培面積の集積度からみると、長野市を中心とする北信地域が県内最大のリンゴ栽培地域となっている。本稿では、長野市東部を南北に走る国道一八号線(通称アップルライン)沿いに樹園地を有するリンゴ農家を例に観光農園経営の変化について考察する(図2)。