チャ害虫マダラカサハラハムー、の薬剤感受性

摘要

静岡県や南九州地域の茶園において，マダラカサハラハムシ（Demotina fasciculate Baly，別名マダラアラゲサルハムシ）成虫による被害が常発している。 被害が大きい茶園では夏から秋にかけて新芽の葉や茎が食害され，新梢が枯死する。 そのため，秋冬番や次年度一番茶の収量減少や品質低下が懸念される。ガじかし，チャ以外での農作物では本種による被害報告がなく，生態に不明な点も多い。 また，チャにおいて本種に登録のある農薬は2006年末時点でクロルフェナピル水和剤の1剤しかなく，効果的な防除体系の構築は困難である。 そこで，防除薬剤選定の基礎資料とするため，各種薬剤に対する本種の感受性を菓片浸漬法により明らかにした。