小売、飲食業界から果樹産業の明日を考える 用途別生産と適地適作という考え方

摘要

新年明けましておめでとうござい歴史と伝統ある、この果実日本の二〇一六年一月号に意見を述べさせていただける機会をいただき心より感謝申し上げます。流通の川下である小売飲食業界からみた果樹産業の明日を考える時、視点を変える事により、ピンチをチャンスに変え、明るい未来を展望できるのではないかと感じております。理由は、日本人一人当りのくだもの消費量が他国と比べ圧倒的に低い点です(図1)。世界でもっとも多く、 くだものを消費しているのは、オランダの一日一人当四四四gです。日本はなんと一四〇gしか消費していません。さらに世界の人口です。一九六五年に三三億人だった世界人口は五〇年後の一一〇一五年七三億人に達しています(図2)。つまり、地球上での人口爆発の点です。今回は上記一一つの点から果樹産業の未来を考えてみたいと思います。