魚病原細菌且Edwardsiella tardaの薬剤耐性とその伝達性

摘要

ところで，細菌性疾病はウイルス病とは異なり予防や治療が可能なため，その予防と治療のために様々な化学療法剤が養殖漁場に大量に長期的に投与されてきた。 その結果，魚病細菌の薬剤耐性化が進み，耐性化の範囲も日本全域に拡大し，日本における魚養殖に新たな問題を引き起こしている。 とくに且己αr血は，疾病ウナギの菌株で薬剤耐性化が進み，様々な多剤耐性株の出現を見ている。 この薬剤耐性化は薬剤耐性（R）プラスミドが伝達することで引き起こされる16－。 且吉tardaの薬剤耐性化および薬剤耐性の伝達性に関する研究はウナギから分離された菌株で詳細な研究がなされている。 しかし，海水養殖魚から分離された且己tardaでは，薬剤感受性に関する研究は多く見られるが，薬剤耐性の伝達性に関する研究は見られない。