固形癌の日本人担癌患者におけるペグ化リポソーム型doxorubicinの第I相臨床試験

摘要

ペグ化リポソームdoxorubicin（pegylated liposomaldoxorubicin：PLD）は長時間血中循環をするステルス（stealth）型リポソームとして静注可能な製剤である。 これはリポソームをポリエチレングリコールで保護し，薬物封入型としたものである。 この第Ⅰ相試験では，最大耐量（maximum tolerateddose：MTD）の決定，推奨投与量設定，毒性，薬物動態および日本人固形癌患者における有効性の検討が目的とされた。 これまでの標準的治療法でよくならなかった患者を対象とし，PLDは4過ごとの静注により投与された。 PLDの増量は10mg/m~2ずつの増量で30mg/m~2から60mg/m~2まで投与された。