IV.イマチニブ時代の慢性骨髄性白血病に対する同種造血幹細胞移植療法の役割

摘要

慢性骨髄性白血病(CML)に対する同種造血幹細胞移植 (allogeneic hematopoietic stem cell transplantation: allo-HSCT)は，1970年代半ばよりSeattleのグループにより始められ，1979年と1982年には同系または同胞移植により，Philadelphia (Ph)染色体が消失したとの報告がなされた。Allo-HSCTはCMLに治癒をもたらす治療として，ドナーを有する適応患者に対して行われるようになり，イマチニブが使用される以前，CML の治療はallo-HSCTまたはinterferon aやhydroxyurea などの化学療法が主流であつた。慢性期CML (chronic phase:CML-しの早期にcyclophosphamide (CY)とbusulfan (BU)またはtotal body irradiation (TBI)を前処置として血縁者間骨髄移植を行い，graft-versus-host aisease (GVHD)于p方にcyclosporme Aとmethotrexateを用いれば，5年生存率が80%であったとの成績が報告され,若年患者に対しての第一選択治療として推奨されるようになった。