ピオ一ネ

摘要

例年，今月上中旬から梅雨に入ります。普 通なら降水量が多く日照量が少なくなる季節ですが，近年は空梅雨になることが多く，今年の気象状況が気になるところです。ハウスブドウでは最後の仕上げ，トンネル 栽培では房づくりやホルモン処理といった重 要な作業が続き，収穫期を除けば1年で一番 忙しい時期にもなつてくると思います。難し いことではありますが作業が遅れないよう，適期の管理を心がけてください。今月は軟化、着色期の管理について書きた いと思います。軟化期を迎えるとブドウの果粒は急速に糖 度が高まり，酸が減少します。そして，ある 一定以上の糖度になると着色が始まります。 この過程には気温や日照といつた生育環境が 大きく影響を及ぼします。ピオーネは主に着 色によって品質が評価されるので，ここまで いくら良い管理をしていたとしても，着色が 不十分だと台無しになってしまいます。また， 裂果等のトラブルが多くなる時期でもありま す。そういった意味で、ここからの管理が本 当の勝負と言ってもいいかもしれません。