Gastrointestinal Stromal Tumor (GIST)における 分子標的治療薬の効果判定と変更のタイミング

摘要

GISTはKITあるいはPDGFRA遺伝子の機能獲得型変異により増殖?進展する。進行再発GIST治療の第一選択は 薬物療法で，現在これらチロシンキナーゼの阻害剤であるイマチニブとスニチ二ブに保険適応がある。治療効果判定は造影 CT検査を用いて行われるが，臨床試験で用いられるRECIST基準ではCRやPRと同等の予後改善効果を示す6か月以上 のlongSDを十分には評価できない。longSDを示す症例を治療開始初期に確認するには，造影CTをChoi基準により判定 するか，PET検査を行うのが有用である。Choi基準は，耐性の早期診断にも有用である。薬剤変更のタイミングは，耐性が認められた場合とコントロール不能の重篤な有害事象が生じた場合がある。いずれも， 次の治療薬がある場合は，早期に切り替えることが望ましい。